静夏堂

個人的考えのまとめ。主に音楽や本や映画とかアートとかについて

『フューリー』『インターステラー』『エクスペンダブルズ3』映画感想文

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近観た新作映画の感想を記します。
そんなにネタバレは無いと思いますが、未見の方はご考慮を。

 

『フューリー』

自分は戦争映画が大好きです。ほぼ全ての人は戦争そのものは嫌いで、あってはならないものと思うものですが、物語となると別でしょう。作り手受け手双方とも、映画を通して悲劇や平和への願いを感じ取りますが、同時に日頃の鬱憤の解消、すなわちカタルシスを得る為に味わってもいます。

さて本作ですが、よく出来ていると思います。基本的に『プライベート・ライアン』と同じ流れで戦争映画のお約束通りなのですが、戦車に焦点を当てて物語が進む映画は観たことが無かったので新鮮でした。特に、戦車 vs 戦車のシーンは特別カッコ良く、ミリタリーオタクでない自分でも、十分にそそられました(ただし、そんなミリオタ層には評判が悪い模様)。

ただ、昨今の戦争モノでもよく感じる事なのですが、CGに頼り過ぎるきらいがあります。というか、人間が技術に追い付いていない。射撃シーンなどレーザービームの打ち合いに見えて、SFを観ているのかと思ってしまうほど。爆発も同様で、CGなどは無かったが想像力を駆使して実際に爆薬を使っていた時代の特撮や映画等の凄さを改めて思い知りました。

ブラッド・ピットはじめ役者陣はさすがです。近年のアメリカ映画では執拗に喫煙シーンが排除されていますが、時代状況に嘘をつかずちゃんとプカスカ吸っているのも良かったです。

 

インターステラー

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自分はウラシマ効果モノが大好きです。「時間の遅れ」という相対性理論上実現可能なこの題材は、どうしても切ないものとなります。

ジョー・ホールドマンの『終わりなき戦い』を端に多くの作品が生み出されており、国内ではガイナックスの『トップをねらえ!』が最も有名でしょう。

しかしながら主題上、上記の戦争モノと同じように話の構成は同じものになると事前に分かってしまいます。そこで、演出や設定など細かい所を観るしかありません。

で、本作ですが、中々厚みがある作品だと思いました。現役物理学者を監修に置いているように、科学考証もしっかりなされSFファンにも概ね好評のようです(自分はさして科学に精通してないのですが)。

伏線が上手く張られ回収もよく出来ているなと思いました。ただ、少々ダルさがあるのと中盤複雑になってゆくあたりで自分はあくびが出てしまった(というか軽く寝てしまった)。ですが、ダイナミックでスペクタルな映像が出まくりなので最後まで楽しんで観られると思います。また、ウラシマ効果モノが初めてな人にとっては、どうしても感動してしまうものでしょう。

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『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』

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自分は知能指数が低い映画が、全く好きでは無いけどたまに観たくなります。シルヴェスター・スタローンの映画は正にうってつけ。

そして本作ですが、「消耗品」を意味するタイトル通り物語性皆無で「ヒャッハー!」と撃ちまくりな超絵に描いたアクションものです。その開き直って突っ走っている感じは、もはや笑みが溢れるほど清々しい。スタローン、メル・ギブソンハリソン・フォードアーノルド・シュワルツェネッガー等、アホみたいにスーパースターが出まくりで、彼ら1人分のギャラだけで映画が2,3本出来るでしょう。

印象的なシーンは別に無いのですが、任務完了後の打ち上げバーで、ニール・ヤングの「Old Man」が歌われるラストシーンは叙情が小指の先ほどあって良かったです。あと68歳のスタローンは相変わらず鍛えられた肉体でお見事。こんなアホ丸出しで素晴らしいハリウッド映画を死ぬまで作って頂きたいものです。