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静夏堂

個人的考えのまとめ。主に音楽や本や映画とかアートとかについて

堂々と、書店について

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本を買うのはもっぱらAmazon中心になっていますが、週に1回ほどは生書店に足を運ぶようにしています。

書店にゆくメリットは色々あります。

例えば「世の中は今どんな情況なのか」を掴みたかったら、書店にゆくのが最も手っ取り早い。かつ安上がりで真実に近づく手段とさえ言えます。

また大抵の書店というのは、混沌と売り散らかされているように見えて、ものすごく計画的に列挙されています。売るのが目的だから当然ですが、体系的であり決してゴチャゴチャとしていない。情報の洪水に溺れがちな今だからこそ、リアル書店に赴くのはとても有意義だと言えます。

以下、自分がよく行く書店について。

■池袋ジュンク堂・リブロ

自分は東京の城北方面に住んでいるので、身近にある大きな街といえばまず池袋となります。この地には、ジュンク堂とリブロという超巨大書店が隣接しています。

ジュンク堂池袋本店の場合、地下1階から9階までビル丸ごと総面積2千坪という、まさしく本のデパート。最近出来た大阪梅田にある同ジュンク堂に抜かれるまで、日本最大でした。その蔵書数は言及するまでもありませんが、見所としては7階の工学系コーナーの一角に設置されている「著名人による本屋」です。半年ほどその著名人が選出した本が並べられており、2015年5月現在ガンダム安彦良和店長による書店が開催中です。4階にあるカフェでは定期的にトークショーやイベントが行われているのも見もの。

近くのリブロ西武デパートに付属した形で、地下はやや複雑な造りとなっているのですが、ジュンク堂とは一線を画した品のある並び方をしているのが特色です。特に1階の人文書コーナーはかつてニューアカの聖地と呼ばれていたのに相応しい佇まいです。ジュンク堂の物量に圧されて酔ってしまった時などにふらっと入ると、ものすごく落ち着けるかと思います。ただ、残念ながら今年の6月に閉店とのこと。

■神保町新宿丸の内〜本のセレクトショップ

言わずもがな世界一の古書店街、神田神保町

月並みな表現ですが、いち日が簡単に潰れます。いや、いち日どころか一生かけても潰しきれません。「一生ココから出るな」と言われたら自分はこの街を選びます。

古書店のイメージが強いですが新品を扱う店も沢山あり、個人的には三省堂東京堂がお気に入りです。


三省堂はやはりビル丸ごと書店です。4階の一角には画廊があり現代アートが展示販売されていて眺めていて楽しいです。また6階の学習書コーナーにある教科書類は都内屈指の品揃えです。

東京堂はリニューアルしてから非常に現代風なお店となっています。それ以前は全集の品揃えが半端無くそれはそれで好きだったのですが、いかにもな老舗書店といった感じでハードルがありました。改装後は老若男女入りやすい感じとなっています。階段には開店当時の写真が壁紙的に使われていたり、象徴的な出来事(学生運動とか三島事件とか)に関する当時の新聞記事などが張られていたりして、過去と今を繋ぐ演出が施されているのも好ポイント。

 

新宿には紀伊國屋が2つあります。東口のは老舗の本店で、南口のは高島屋と併設されているお店です。個人的には南の方を利用していた時期が長かったので愛着が強いのですが、本店は本店で地下に料理店が並んでて昔ながらの雰囲気も味わえたりするのが良いです。

 

東京駅方面には丸善 丸の内本店八重洲ブックセンターが2強で、立地と顧客層が同じでも趣がほどよく違います。前者は桁違いの洋書量、後者は古地図を売っていたりなど。ちなみに八重洲ブックセンターは、無料でコインロッカーが利用できるので新幹線や長距離バスの待ち時間には助かります。

 

最近は本のセレクトショップというのが増えてます。

六本木のTSUTAYAがその走りらしく雰囲気を重視したお店作りで、間接照明と木の本棚や椅子など温かみを徹底的に演出しては、大概スターバックスみたいなのがくっついてて馬鹿高いカップコーヒーをぶら下げながらオサレ本を読む、というスカし度MAXな所です。

で、実際行ってみると、もうとんでもなく愉しい。「くやしい…!でも…」と反応せざるをえません。恐らく、商店街にあるような個人経営な書店はこういった路線へ向かうしか無いとさえ思います。

大型書店へ行くと数時間があっという間に過ぎてしまい、頭も身体もクタクタになります。なので本ばっかり読んで篭りがちな人には良い運動になるでしょう。椅子を置いている書店も増えてますが、そこはあえて立ち読みで。かつて自分は開店から閉店間近まで丸一日本屋で過ごした事があったのですが、翌日信じられないぐらい筋肉痛になりました。

また時間が許す限り、全てのコーナーを廻る事をオススメします。興味が無い所をあえて行くようにする。その場合、「棚」を俯瞰的に見てはちょっとでもピンと来たのは手に取る。すると何かしら発見があり、楽しみが増えることでしょう。

 

「読書の習慣が身に付かない」という人は、とりあえず書店に通うことです。今日ほど書店が身近にある世はありません。紹介したのは東京のど真ん中にある有名店ばかりですが、今や日本中に巨大なイオンがあってその大きさに比例するような書店が入店しています。また国道を走っていれば、広々とした駐車場がある書店が目に付くはずです。

新刊書店、というか出版業界の惜しい所も記します。

それは再販制度による「価格が変わらない」という点。つまりスーパーのように値下げやセールが出来ないのです。なので状態が悪いのでも定価で売られていたりする。結果、中古で出回るまで買わないというサイクルが生まれます。スマホAmazonの中古価格を見比べながら物色する姿は、もはや当たり前の光景となってしまいました。

再販制度について、日本書籍出版協会による説明があります。

再販制度

Q&Aを読んでいて、非常にムカついてしまいました。なんたる時代錯誤というか殿様商売気質が抜けられないというか…。声明自体が2001年から変わっていないというのがそれを物語っています。

出版不況云々と昔から言っていますが、こういった所から見直されてしかるべきです。それを差し置いて「活字離れ」なんて偉そうなこと、どこの口が言えるのか。

まあともかく、当記事を読んで書店に行きたくなってくれれば幸いです。「有意義な暇潰し」を提供してくれます。

それと『書店ガール』というのがドラマになっているそうですね。原作もドラマも観てないのですが、どんな感じなんでしょう。とりあえずロケ地が『ジュンク堂 吉祥寺店』というのだけは知っています。

BRUTUS特別編集合本・本屋好き (マガジンハウスムック)

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